◆羽生名人の封じ手に「意外」の声

 封じ手の▲5六歩は、次に▲5七銀~▲6六銀~▲7九角と角を活用しようとする手だ。しばらくは駒組みが続くことになる。

 だが控室では、敵陣の攻略を目指す▲2五銀が主に予想されており、▲5六歩は「意外な手」という評判だ。内藤九段は「私が対局者なら▲2五銀ですね」。阿久津七段は「驚きました。妥協したような感じの手です。激しい戦いにはならなさそうです」と言う。ただ、だからといってどちらかに形勢が傾いている訳ではなさそうだ。

 紅花豪商の蔵屋敷が観光拠点として復活――。山形市は中心市街地に残る古い蔵を改修し、物販や観光情報発信など六つの機能を備えた「山形まるごと館」(仮称)として10月をめどに開業する。蔵屋敷の風情を生かしたカフェなどを設ける。事業者はプロポーザル(企画提案)方式で民間から公募、6月8日から提案書を受け付ける。

 整備するのはJR山形駅から徒歩約10分、山形市十日町にある旧長谷川家の蔵屋敷。幕末から戦前まで紅花商人、呉服商人として隆盛を誇り、戦後は松下電器産業(現パナソニック)創業者、松下幸之助氏も訪れた。

 山形市開発公社が借り上げ、8月にも改修工事に入る。総事業費は約6600万円。昨秋承認された中心市街地活性化基本計画にも盛り込んだ。年間最大20万人程度の集客を見込む。